俺だけLvアップな件-シユキのつぶやき-

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第66話 S級ハンター 向坂 雫

ハンタースの副ギルドマスターの向坂 雫もいた・・・。

 

あれほどのオーラを放つ女の人はこの世に何人いるだろうか?

 

そのオーラは最上 真並だった・・・。

 

むしろ最上 真以上かもしれないとのことだ・・・。

 

後藤会長と同等のオーラだった・・・。

 

 

旬が向坂を凝視していると、向坂も旬のほうを向く。

 

 

感覚能力が旬と同様に高く、強い気配を感じていた。

 

しかし隠密で旬は姿を消すと、

気のせい?後藤会長がお見えなのかと思ったけど・・・。

 

嘘みたいにその気配が消えちゃった。

 

会長のようなお忙しいお方が連絡もなく突然いらっしゃるわけないわよね・・・。

 

後藤会長が来たのかと思って探してはいたが、気配が消えてしまったため、落ち込む向坂だった・・・。

 

彼女はハンターの臭いがわかるらしく、その匂いはハンカチで塞がないときつい臭いがしていた・・・。

 

 

 

旬もまた発掘チームに混ざっていた。

 

発掘チームのリーダーが

「水篠さんどうしました?行きますよ~?」

 

 

発掘チームのリーダーは旬のような新人に気を配れるほどとても良い人だった・・・。

 

A級ゲートの内部は広い・・・。

 

ゲートのランクはモンスターのランクではなく、ゲートの外から魔力の波動を測定し集計したものだ。

 

魔力の波動数が多いほどその規模は大きい。

 

ゲートのランクを高める要素がその規模と魔力量だとしたら、モンスターのレベルが低くてもそれだけの数がいるためかなり高い数値の魔力の波動が感知される・・・。

 

とはいえ、弱いモンスターがいくらいようとA級レベルの魔力を放つことはない。

B級ゲートならあり得るが、A級にはそれだけ強いモンスターがいる。

 

このA級ダンジョンは風が吹いていた・・・・。

しかもただの風ではなく、魔力の波長・・・。つまりボスが放つ魔力だった・・・。

 

旬がボスの魔力を感じていると、発掘チームでは旬のうわさが広がっていた。

 

新人でE級らしいと・・・

 

チーム長は何を考えてるんだだの鉱石を掘るだけの体力があるのかとか今日は時間内には終わらないかもしれないとか言いたい放題いわれていた。

 

旬はそれを聞いて、

E級は本当にどこに行ってもこんなこと言われるんだな・・・。まぁどうせ長く続けるわけじゃないし・・・・。

 

よくいる弱い者いじめしそうな人が旬につっかかるも

 

旬が睨むと驚いていた。

 

彼もまた

・・・あいつ本当にE級か?

と思っていた。

 

 

ダンジョン内ではすでに回収チームが中に入ってモンスターの死骸を回収していた。

 

あらかた仕事は終わっていたようだった。

 

流れはこうだ。

攻略チームがボス以外を討伐する。

回収チームがモンスターの死骸を回収する。

最後に発掘チームが鉱石を掘るのだ・・・。

この流れが一般的な流れだという。

 

この流れこそが最大の利益を出すので、どの家庭も厳かにしてはいけない。

魔法石とマナ石はもちろんのこと、いろんな用途に使われる上級モンスターの死骸もかなりの金になる。

 

骨・・・皮・・・肉など・・・上級モンスターの死骸は捨てるところがない。

 

それが下級ダンジョンと上級ダンジョンの違いなのだ。

 

ダンジョンの中から金になりそうなものはすべて運び出し、ボスを倒してゲートを閉じる。

 

この四つの過程が終わってようやく上級ダンジョンを完璧にクリアしたといえるのだ。

 

発掘チームのチーム長は旬に言う。

「A級ゲートってすごいでしょ。」

 

旬もまた

「はい。モンスターが思ってたより大きいです。ここのボスはまだ生きてるんですよね?」

旬の質問にチーム長は素直に答える。

「はい。ボスを殺してしまえばゲートが閉じてしまいますからね・・・。

  

回収と発掘作業が終わるまでボスは倒さないんです。」

 

旬は疑問をチーム長に言う。

「もしボスが襲ってきたらどうするんですか?」

 

この質問もチーム長が丁寧に答える。

「そんなことは滅多にありませんが・・・。

 

そのときは中にいる人は全員死ぬでしょうね。」

と現実を言うチーム長。

 

「怖くないんですか?」

と旬が聞くと、

 

「まったく。三年前にハンタースに入ってから今日までそんな事故は一度もなかったんで。」

 

しかし旬はボスの波長を感じていたので疑問に思うしかなかった。

 

知らぬが仏とはこのことか・・・。

 

じっとしてても魔力の波長に身震いしそうになるレベルだぞ。

 

ヴォルカンやメトゥスの上をいくモンスターだ。

 

こういうのを攻略する最上 真と向坂 雫もすごいけど、ランクは多少劣っても攻略できるだけの力を持つA級レイドチームもすごい・・・。

 

だから無事故で安全に攻略することができるんだろうな・・・。

武力だけではなく、経験から得られる技術とノウハウがあってこそだ。

 

そう旬は感じて鉱石を掘り起こす作業に入るのだった・・・。

 

旬はいきおいよく魔力石を掘る・・・・。

 

その姿を見た発掘チームの人は

「チーム長。あの人発掘業務ははじめてだって言ってませんでした?」

 

その言葉にチーム長は

「・・・言ってた。」

 

再びチームの人が

「ほんとにE級なんですか?力が半端じゃないんですけど・・・。」

 

「もちろん資格証を確認したさ・・・。初対面のハンターを身分証も確認せずに雇ったりするかよ。」

 

「それなら一体何が起きてるんですか?」

チーム長と発掘チームのメンバーの人はこういうやり取りをしながら旬のすごさに唖然としていた。

チーム長が

「きっと水篠さんは・・・神が俺たちに与えてくれた鉱員に違いない。俺見る目だけはあるからな。」

 

 

そういって時刻は昼時になっていた。

 

「昼休憩だ!全員飯食いに行くぞ~。」

 

という声が聞こえ、作業は一時ストップとなる。

 

チーム長が旬がいかないということに心配をしていたが、旬は

昼ごはんよりも一人になれることを希望し、この合間にボスを見学しようとしていた。

 

 

ボスを見た旬は、

たしかにメトゥスより強そうだ・・・。

といい戦闘態勢に入っていた。

 

 

ボスを倒してはいけないという理性は残ってる。

 

倒せばゲートが閉じてしまい、ハンタースが莫大な損害を被ることになる・・・。

 

ボスに興味がわいていたのだが、

 

突然後ろから

 

「そこで何してるんですか?」

 

と声が聞こえた。

 

感想

今回は旬が発掘チームで活躍する場でしたね。

さすがS級だけあって掘るのが速い速い・・・。

 

旬はボスを殴るのか!?この声の人とは一体誰なのか!?

次回気になるばかりです!

判定の合間に攻撃隊に入らず発掘チームで鉱石を掘るっていう選択を選ぶのが旬らしいなーっと思いましたねw

 

それでは次回会いましょう!