第33話 決着の行方
久しぶりのシステムに感謝する旬。
緊急クエストにより道門を殺す理由ができてしまった。
二人とも姿を消し、再び激戦する。
道門が戦いながら
「動きが速く、短剣を武器に使い、超接近型ダメージディーラーなおかつ『暗殺系』。ここまで同じ条件のそろった先輩にはそう簡単に出会えないだろう?」
旬が返答する。
旬がスキル:疾走を使用した。
ー移動速度が30%増加します。
ーマナが1分に1ずつ減少します。
疾走スキルにびっくりする道門は
更に早くなった!?
と驚きを隠せなかった。
こいつもスキルが使えるのか?
そして顔に傷を受ける道門
その時
【カサカの毒牙】のスキルが発動する。
【効果:麻痺が発動します】
【効果:出血が発動します】
ー相手の体力が1秒に1%ずつ減少します。
毒!?
「なるほど・・・あんたの短剣、かなり特殊な効果を持ってんだな。」
傷をつけられた道門がそういうと麻痺と出血の効果が解除される。
【相手の抵抗力が高く効果が取り消されました】
解除されたことに対して旬が考えた。
相手が強く効果が長く続かない・・・
お返しにと言わんばかりか、道門もスキルを使う。
「僕も面白いのを見せてやるよ。」
その直後気配すら消えたのだった・・・。
旬が消えたことに対してびっくりする。
攻撃するも旬は見事よけたのだった。
気配を消しながら道門も旬をほめる。
再び、
「スキル【隠密】。」
スキル名を言い、説明する道門。
「姿・音・においそのすべてを消す。暗殺型ハンターでもごく一部の人間しか手に入られないスキル。もちろん僕にも隠密が使えるということは誰も知らないがね。
なぜなら・・・
これを目の当たりにし生きて帰れた人間は一人もいないからだ。」
旬も攻撃を喰らう。
短剣を観月さんに押し付け、殺気を飛ばす道門。
怯える観月さんを見て馬淵さんが考える。
このままでは水篠くんの体力が先に尽きてしまう。
「外に応援を呼びに行くこともできない・・・。」
私の力では水篠くんを助けられそうにないが・・・
水篠くんを治癒する時間を稼ぐくらいは・・・!
そう考える馬淵さんだったが、道門が再び勝利を確信したのかしゃべりだす。
しゃべる途中で旬が
「おい、いつまでしゃべってんだ?
状態の回復。」
一瞬で回復したことに全員が戸惑う。
道門も同じく戸惑いながら
僕と同じく暗殺系じゃないかったのか?治癒魔法が使える戦闘系ハンターが存在しただと!?
と考えていると旬が
「これに頼ってばかりもいられない。ほかの方法も考えておかないとな・・。」
と言うも再び道門が考える。
トリック?それとも?あと何度使えるんだ?予想がつかない・・・
危険な野郎・・・。
そして旬も同じくして
また・・・
感情が一つ死んだ・・・。
そう考えつつも
「おまえのようなクズには怒りを感じることすら無駄な消費でしかない。」
その直後、再び旬が道門を攻撃する。
また隠密が破られた!!
と心では思っていても
「ためらいなく首を狙ってきやがる。
なるほど・・・ほかの奴らとの違いが分かった・・・。
あんた・・・・殺ったことあんだろ?」
その言葉を聞いた馬淵さんが今までの旬と違っていたことが理解した。
何度も立たされる生死の分かれ道。
命をかけ人を死に至らしめる覚悟・・・。
短期間のうちに何度も重い選択を強いられてきたのか・・・。
変わったのは外見だけじゃなかった。
今までの実力を隠していた道門はここで全力を出す・・・
しかし旬には通じずすべての攻撃をはじかれてしまう・・・。
くっ・・・いくら隠密を発動させても、相手を打とうとするこの殺気は完全に消し去ることができないのか・・・。それがこいつの狙い・・・。
しかしそれでは正確な位置までは把握できないだろう・・・
打開してやる!!
そう考えて旬を狙うも旬が
【スキル:殺気を使用します】
そのスキルに硬直してしまう道門は
「なんだよこれ・・・。」
そして旬を見て驚く・・・。
待て・・・嘘だろ・・・?
目の前を覆うこの闇・・・
奴の影法師なのか・・!?
胸を貫かれる道門。
この戦いは決着がついたのであった・・・。
感想
旬は一体どれぐらいまでに状態の回復をため込んでるんだっ!と思う回でしたねw
いざこういうことがあるのは前回の右京 隼人の件なんだろうな・・・とは思っておりました。
道門が心の中で考えてるように旬は感覚能力が優れているので、ちょっとした殺気を感じ、道門の攻撃を塞いでいたんだろうなーと思います。
決着が付き、次回はダンジョンクリアになりますが、果たして道門も殺してしまった旬はどうなるのか・・・。それでは次回また会いましょう!