第28話 再会
とある道場ー
馬淵さんと教え子と戦っていた・・・。
何やら教え子と会話をする馬淵さんだが、突如電話が鳴りハンター協会からの緊急招集だった。
片腕なのを心配そうに
「師範。本当に引退なさらないんですか?」
と優しく言う弟子。
「引退?先もさほど長くない人生。どうせなら世の中に貢献していきたいからな。」
弟子の質問に答えるもすぐに
「そんなことより不思議なものだ・・・。S級の君が私のような低級(C級)ハンターに剣を習っているのだから・・・。」
そういう馬淵さん。そう・・・この人こそはS級ハンターの〇〇〇だったのだ(今は伏せます。)
「ランクは技術不足をカバーしてはくれませんので・・・。」
そう話馬淵さんは緊急招集の場所へ向かうのだった・・・。
今回はD級ダンジョン。
物理系覚醒者でない私の剣はモンスターに通用しない・・・。
剣士である私が魔法ハンターに覚醒したのもまた運命・・・。
数十年間やってきた剣はダンジョンで何の役にも立たないが・・・それにも何か理由があるのだろうか・・・
と考えながら馬淵さんが歩いていると・・・・
「まさかとは思っていたが・・・水篠君じゃないか!!」
「馬淵さん?」
ここで馬淵さんは旬と二重ダンジョン以降初めて再会したのであった。
「危うく気づかないところだった!あのあどけない少年はどこに行ったんだ!?人は数か月でこんなにも変わるものなのか!?」
と今の旬の姿が変わっていたことにびっくりする馬淵さん。
「いったい何があったんだ!?」
と言うも二重ダンジョンで足を失った旬のことを思い出す。
「いや・・・それより・・・切断された脚はどうして・・・・」
「目が覚めた時には元に戻ってたんです。どういうわけなのかはわかりません。」
とプレイヤーになったこと、大呪術師カンディアルの祝福のことは話さなかった・・・。
大呪術師カンディアルの祝福:一時効果 復活の意志:損傷した体を回復させます。
「そんな奇跡が!?君はまだ先が長いから心配していたのだけども回復して本当によかった!」
と本当にうれしそうに言う馬淵さん。
旬が馬淵さんの腕を見ると、
「私の腕ならかまわない!私のようなハンターがこれまで怪我をしなかったことのほうがおかしいだろう!君が無事だったという噂は耳にしていたがこうしてまた会えたのにまだ信じられないよ!」
という馬淵さん。二重ダンジョンで起こった悲劇が、嘘のように旬が生きてたことに対して本当に喜ぶ馬淵さん。
「馬淵さんも協会に呼ばれたんですか?」
と聞く旬。
「あぁ・・・君もか!?」
馬淵さんと旬が途中で出会ったが二人でゲートの先へ行くのだった・・・。
ゲートについた馬淵さんと旬。馬淵さんがここでびっくりする。
「おっみんな早いな。ハッハッ・・・なんたる偶然。」
集まったメンバーを見ると懐かしい雰囲気が漂っていた。
「あの日のメンバーが集結するとは・・・」
二重ダンジョンの生き残りのメンバーが緊急招集されていたのだった・・・・。
「水篠さん!?」
観月さんが旬の名を呼ぶと。
「観月さん・・・・それに・・・真島さん・・・」
あの日真島さんは観月さんや馬淵さん・・・そして旬を捨てて逃げた。
馬淵さんに剣を突きつけ生贄にささげようとしていたのだから合わせる顔がなかったのだったがここで再会をしてしまった・・・。
馬淵さんも実は旬を置いて立ち去ったが故に旬には後ろめたい気持ちでいっぱいだったのだ・・・。
しかしこうやって再会できたことに変わりはなかった・・・。
今いる5人はあの二重ダンジョンで生き残ったメンバーだったのだから・・・。
「水篠さん・・・水篠さんですよね?すごく見違えて・・・」
再会した喜び、旬が生きてた喜びと重なり今にも泣きそうな観月さん。
「遅くなってすみません・・・」
「なんなんですか・・・ずっと探してたんですよ・・・遅すぎます・・・」
やっと会えたことにうれしさを隠しきれず、涙を流す観月さん。
「背もすごいく伸びてるし!脚だって悪いのに・・・えっ?脚が・・・どうなってるんですか?」
「それが・・・」
と説明しようとした旬だったが、ほかの討伐隊のメンバーが集まり
「いや~熱いねぇ」
と冷やかされる。
「映画の撮影か?それともハンター同士の恋愛?」
と言い現れたのは囚人姿のハンターだった。
「静かにしろ!遠足じゃないんだぞ」
と言うハンター協会。
「今日はよろしくな!」
そういって囚人姿のハンターはハンター協会の監視課の人と一緒にいたのだった。
現状がつかめず、
「これは一体・・・」
と驚きを隠せない馬淵さんだったが、
「遅くなりすみません。水篠 旬ハンターと馬淵 勲ハンターでいらっしゃいますね?手続きを行いますのでこちらへどうぞ。」
もう一人のハンター協会の方が現れ手続きをしようとするも現状がつかめない馬淵さんがどういう状況なのかをハンター協会の方に質問をした。
「あ~あの方たちですか?今日みなさんとレイドに参加する『代役服役者』の方たちです。」
そういうもびっくりした馬淵さんは
「『代役服役者』!?犯罪者と一緒に戦えと言うのですか!?」
正当な理由だった。
「い・・・今は服役中ですが、彼らもハンターです・・・犯罪を犯したハンターが減刑目的で『代役服役者』をしていますので危険行為をしたりはしないはずです・・・」
「なんてこった・・・」
あきれてものが言えない馬淵さんだったが、ハンター協会の方が説明をする。
「どうぞご理解ください。この区域のハンター数が減ってしまいどうしようもないんです。今回は監視課の道門(みちかど)もレイドに参加しますのでご安心ください。服役者たちは全員C級でして、道門はB級です。B級に勝つにはC級が10人は必要ですからね。」
「なんだか不安です。観月さんは参加を見送って下さい。」
感覚能力の高い旬は何かを察知していた。
「水篠さんは?」
と聞き返す観月さん。
「俺は行きます。」
というとすぐに
「それなら私も行きます。」
と即答な観月さん。
二人のいい雰囲気に口出しできない馬淵さん。
今回参加しにくい真島さん。
動きが気になる代役服役者のメンバー達。
「今回はこのメンバーなのか・・・」
そういう馬淵さん。
あぁ・・・なるほど・・・
「それじゃあ行くとするか!」
これもまた「運命」なのだろう・・・
「ダンジョンへ!!」
感想
今回は馬淵さん視点が多かったと思います。そして相変わらず観月さんと旬のバカップルぶりがいいですよね。大好きですw
馬淵さんは実は道場の師範でな、なんと・・・S級ハンターが弟子にいるという・・・。果たして誰なのか・・・日本には9名しかいないS級ハンター・・・
それは後日ネタバレをします!
しかし今回は29話と一緒に繋げようと思いましたが、この回は個人的にお気に入りで尚且つ馬淵さん視点の話ってのが醍醐味で単独話にしました。
自分があらすじをしてる内容では馬淵さん視点というよりも旬視点(?)に書き直してる感じですが、これはピッコマで読むべきな回ではないでしょうか!
本日は85話更新されました。話はどんどん進んでおりますが、今一度改めて読み直してみると一段と話がわかり面白さがでてくるはずです!
自分はもう7回は見ましたw
だって・・・面白いんですもの!!