第25話 諸菱くんの計画-旬を連れ出して・・・-
協会にてさっそくC級ダンジョンのレイドで8人が戦死した話題がでる。
・C級ダンジョンのレイドで8人が戦死した。生存者はD級とE級とのこと。
・逃げ出すどころかボスを倒して出てきました。
・D級の諸菱 賢太が当時かなり高価な装備をつけていましたのでC級のボスなら倒せないこともなかったのですが・・・そもそも・・・・ジャイアントアラクネー種のボスだったので熟練したパーティなら苦戦するはずがありません。
・8人も死んだことが理解できない。
・もう一人の生き残りの生存者が二重ダンジョンの生き残りの水篠ハンター。
・あの日再度魔力測定用魔法石はA級モンスターから取れた最高級品質のもので再覚醒は滅多に怒らない。
と決断を下す。
話題は止まらない。
・偶然かと思ったけど、どうも引っかかっており、よりによって戦士した人の一人が・・・
・あの【右京 隼人】ハンターなんです。
・それは確かに引っかかる。
と犬飼課長も疑いだす。
場面は変わり、旬の自宅にて旬はフライドチキンとビールを飲んでいた。
お酒で酔いたかった旬だった・・・
〇お知らせ
【有害成分を検出しました】
【バフ:解毒を開始します】
システムの特殊能力にアルコールが分解され、酔うことができなかったのだ・・・。
3・・・2・・・1・・・・・解毒が完了しました。
この効果は二重ダンジョンのシステムがくれた報酬である。
〇クエスト報酬
【無力な者の勇気】
ー大呪術師カンディアルの祝福:
大呪術師カンディアルからあなたに特殊な呪文が届きました。
カンディアルの祝福によりあなたは健康な日々を送ることができるでしょう。
そう・・・この能力こそが、旬が失った脚が再生したものだったのだ
〇クエスト報酬
ー一時効果 復活の意志:
損傷した体を回復させます
ー持続効果 無病長寿:
あらゆる疾病と毒性及び異常の免疫を作り睡眠時には再生能力を大幅にアップさせます。
そして旬は思い出す。
あらゆる毒性の免疫というと・・・
旬は部屋にてIDで獲得したアイテム【カサカの毒】をインベントリーから取り出し早速飲んでみることにした。
3・・・2・・・1・・・・・解毒が完了しました。
アイテム:カサカの毒の効果筋肉の損傷が消えます。
そのシステムの通知を見て、予想的中とガッツポーズする旬だったが、
「お兄ちゃん、諸菱って人知ってる?その人から電話~」
と葵が言うのであった・・・。
会う場所を決め諸菱くんに会うとすぐに
「なんで連絡先知ってるの?」
と諸菱くんに聞く。
「水篠さんは僕の恩人です。」
と諸菱くんが答えた。
「魔法石を全部譲ってもらえて助かったよ。」(税金分を引いて1800万円。病院代等今まで稼げなかったので旬にとっては大助かり。
「それに君が黙ってくれているお陰で今のところ何の支障もない。」と脅すように言う。
二人はしばらく右京 隼人たちについて語っていたが・・・
察しのついた旬は
「それで要件は?」
「水篠さん・・・実は僕攻撃隊を組もうと・・・。」
とすべてを言う間に旬が
「断る。」
と言う。
泣きながら
「あ・・・あのっとりあえず最後まで聞いてもらえませんか!?」
と旬にお願いするも
「20回だけ・・・いえっせめて19回だけ!」と諸菱くんは強引に旬にお願いすると
「どこに?ダンジョン?」
「はい!報酬はたっぷりご用意します」
と諸菱は旬にお願いしてみると
「まさか・・・ギルドマスターになりたいのか?」
と旬が質問すると
「はいっ!」
と元気な声で諸菱くんは答えた。
「ギルドマスターになるために免許を取りたいんです。ハンターならギルドマスターの免許の取得がそこまで難しくありませんから・・・。」
と言う。
「レイド経験20回以上のハンターであること。この前のレイドが初レイドでしたのであと19回参加しなくちゃいけないんです。会社を継ぐために勉強だけはちゃんとやってきたので筆記試験には自信がありますし~」
と笑顔になりながら説明する諸菱くん。
旬が「そういや諸菱建設の次男だっけ?」と言うと
「はい。ギルドマスターになりたい理由は会社のためです。実は父がギルドを作ろうとしていまして・・・」
と諸菱くんが答えた。
「諸菱建設がギルドを?」
と不思議に思った旬。
そう・・・ダンジョンは危険なところだが、それだけ大きな宝が隠されている。魔法石やマナ石はその一部にしか過ぎず、モンスターの死骸も様々な材料に使われるため、ダンジョン内にあるものはすべて金になると言っても過言ではないのであった・・・。
「つまり会社専属のハンターにダンジョンを攻略させ会社が利益を得る・・・・自給自足をはじめようとしてんのか?」
と旬が言う。
「父がS級ハンターをマスターに起用し副マスターには僕の兄を置いてギルドを企業のように回そうと考えているのです。」
と答えた。
「S級ハンターは日本に9人だけ。ギルドに加入していないハンターなら美濃部 剛(みのべ ごう)ハンターしかいないはずだけど・・・引退してなかったっけ?お兄さんが副マスターになってもマスターの権限が大きすぎる。マスターと副マスター間の摩擦は避けれないはずだ。」
と旬が言うと
「兄は頭はいいですが、覚醒者じゃないのでマスターにはなれないんです。」
と諸菱くんが答えると、
「若くてランクも低く実績のない君じゃどうしようもないから経験を積んでお父さんを説得するつもりなんだな。」と旬が更に質問をする。
「はい。おっしゃる通りです。」と諸菱くんが言い、
「水篠さんが不正登ろ・・・実力を隠していることは一生秘密にします!水篠さんも実力を隠しながらレイドに参加するためには仲間が必要でしょう!僕もランクの高いハンターと組むより、『E級ハンターを連れレイドを無事成功させた』と言われるほうが都合がいいんです!」とこれでもかっ!と言うぐらいに旬に言う。
諸菱くんはここで旬のことを悟っていた。
水篠さんはB級・・・いやそれ以上の力がある。
E級ハンターでありながらC級のボスとC級のハンターを何人も軽々と倒した。
人選びを誤れば命の危険も伴うが水篠さんなら安心できる!
冷たそうに見えて蜘蛛からも右京 隼人からも僕を助けてくれた恩人だから!
と心の底で思う諸菱くん。
「それで、報酬は?」
と少し乗り気な旬だった。
「これを・・・」
といい諸菱くんは書類を旬に見せたのだった。
感想
今回は旬と諸菱くんのやり取りだけでしたねw
昨日作ってたのですが、寝落ちして気が付いたらデータが消え、再び打つという悲惨な一日でした(´・ω・`)できれば26話もつくりたいなーっと思うのでがんばります!